エアコンの除湿機能を使っているのに、思ったより電気代が高くなってしまった経験はありませんか?
実は、エアコンの除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があり、それぞれで電気代が大きく異なります。
結論から言うと、再熱除湿の電気代は1時間あたり約11.9円と、冷房の約1.3倍、弱冷房除湿の約3.7倍も高くなります。
1ヶ月使用すると約2,856円にもなり、弱冷房除湿との差額は約2,088円にも達します。
ただし、梅雨時期など湿度は高いけれど気温が低い日には、室温を下げずに除湿できる再熱除湿が最適です。
この記事では、再熱除湿の電気代の実態と、冷房・弱冷房除湿との違いを徹底比較します。
さらに、状況に応じた賢い使い分け方や電気代を節約する具体的な方法もご紹介しますので、快適さと節約を両立させたい方は必見です。
目次
再熱除湿とは?仕組みをわかりやすく解説
エアコンの再熱除湿は、室温を下げずに湿度だけを取り除くことができる除湿方式です。
まずは、再熱除湿の基本的な仕組みと、他の除湿方式との違いを理解しましょう。
再熱除湿の仕組みとプロセス
再熱除湿は、その名の通り「再び熱する」除湿機能です。
エアコンは除湿をする際、まず室内機で取り込んだ空気を熱交換器で冷やします。
空気が冷えると、空気中に含まれていた水分が結露となって熱交換器に付着し、ドレンホースを通じて室外に排出されます。
ここまでは弱冷房除湿と同じプロセスですが、再熱除湿はさらに一工程加わります。
冷やして除湿した空気をそのまま室内に戻すと、室温が下がってしまい肌寒く感じます。
そこで再熱除湿では、冷えた空気を再び暖めてから室内に送り出すことで、室温を維持しながら湿度だけを下げることができるのです。
再熱除湿の流れ(5段階)「空気を取り込む」→「冷やす」→「水分を除去」→「暖める」→「室内に戻す」
この「冷やす」と「暖める」を同時に行うという特殊な仕組みが、再熱除湿の最大の特徴です。
弱冷房除湿との仕組みの違い
弱冷房除湿は、その名の通り弱めの冷房運転を続けることで湿度を下げる方式です。
室内機から取り込んだ空気を冷やして水分を除去し、そのまま冷えた空気を室内に戻します。
弱冷房除湿の流れ(4段階)「空気を取り込む」→「冷やす」→「水分を除去」→「そのまま室内に戻す」
再熱除湿と比べて「暖める」工程がないため、シンプルな構造になっています。
弱冷房除湿は冷房の風量を弱めた状態とほぼ同じなので、湿度が下がると同時に室温も1〜2℃程度低下します。
蒸し暑い日には快適ですが、気温が低い日には肌寒く感じることがあります。
一方、再熱除湿は暖める工程が加わることで、室温をほぼ維持したまま湿度だけを効果的に下げられます。
この仕組みの違いが、電気代や適した使用シーンの違いに直結しているのです。
冷房の仕組みとの違い
冷房は、室温を下げることを主な目的とした運転モードです。
冷房の仕組み 「空気を取り込む」→「強力に冷やす」→「冷たい空気を室内に送る」
除湿も同時に行われますが、これは副次的な効果であり、主目的は室温の低下にあります。
冷房は設定温度まで室温を下げることに特化しているため、パワフルな冷却能力を発揮します。
真夏の猛暑日など、室温を素早く下げたい場合には冷房が最も効率的です。
冷房運転中も空気が冷やされる過程で水分が除去されるため、湿度も自然と低下します。
再熱除湿や弱冷房除湿は湿度管理に特化しているのに対し、冷房は温度管理に特化していると理解すると分かりやすいでしょう。
再熱除湿と冷房・弱冷房除湿の電気代を徹底比較
再熱除湿の仕組みが分かったところで、最も気になる電気代について詳しく見ていきましょう。
ここでは、具体的な数字を用いて、各運転モードの電気代を比較します。
エアコンの電気代の計算方法
エアコンの電気代は次の計算式で求められます。
電気代(円)= 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電力量料金単価(円/kWh)
一般的な家庭用エアコン(6畳~8畳用)の冷房時の消費電力は平均約0.3kW程度です。
電力量料金単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWh(税込)を使用します。
この条件で各運転モードの電気代を計算していきます。
1時間あたりの電気代比較
冷房時の消費電力を0.3kWとした場合、各運転モードの1時間あたりの電気代は以下のようになります。
冷房の1時間あたりの電気代
0.3kW × 1時間 × 31円/kWh = 約9.3円
弱冷房除湿の1時間あたりの電気代
冷房の約3分の1の消費電力なので、0.1kW × 1時間 × 31円/kWh = 約3.1円
再熱除湿の1時間あたりの電気代
冷房の約1.35倍の消費電力なので、0.405kW × 1時間 × 31円/kWh = 約12.6円
この計算から、弱冷房除湿が最も経済的で、再熱除湿が最も電気代が高いことが分かります。
弱冷房除湿と再熱除湿では、1時間あたり約9.5円もの差があります。
再熱除湿は冷房と比べても、1時間あたり約3.3円高くなります。
1日・1ヶ月あたりの電気代比較
1日8時間、30日間使用した場合の電気代を計算してみましょう。
- 1日あたり:9.3円 × 8時間 = 約74.4円
- 1ヶ月あたり:74.4円 × 30日 = 約2,232円
真夏の冷房使用を想定すると、月額2,200円程度が目安になります。
- 1日あたり:3.1円 × 8時間 = 約24.8円
- 1ヶ月あたり:24.8円 × 30日 = 約744円
梅雨時期など、冷房ほどのパワーが必要ない時期に活用すれば、大幅な節約が可能です。
- 1日あたり:12.6円 × 8時間 = 約100.8円
- 1ヶ月あたり:100.8円 × 30日 = 約3,024円
快適性は高いものの、電気代の面では最も負担が大きくなります。
弱冷房除湿と再熱除湿の月間電気代の差は約2,280円にも達します。
冷房と比較しても、再熱除湿は月額で約792円高くなる計算です。
電気代が異なる理由
なぜこれほど電気代に差が出るのか、仕組みの違いから理解しましょう。
弱冷房除湿の電気代が安い理由は、弱めの冷房運転を続けるだけというシンプルな仕組みにあります。
冷房ほどパワフルに冷やす必要がないため、消費電力を抑えられます。
冷房の電気代は、設定温度まで室温を下げるため、ある程度の電力を消費します。
ただし、一度設定温度に達すれば運転が弱まるため、常にフルパワーで動いているわけではありません。
再熱除湿の電気代が高い理由は、「冷やす」+「暖める」の両方を同時に行うためです。
空気を冷やして除湿した後、再び暖めて室温を維持するには、追加のエネルギーが必要になります。
つまり、冷房機能と暖房機能を同時に稼働させているようなものなので、当然ながら消費電力が増加します。
ただし、近年の省エネ技術の向上により、最新機種では消費電力が改善されているモデルも登場しています。
それでも、基本的な仕組み上、再熱除湿は他の運転モードよりも電気代が高くなる傾向は変わりません。
再熱除湿のメリットとデメリット
再熱除湿には電気代以外にも、知っておくべきメリットとデメリットがあります。
再熱除湿のメリット・デメリット
再熱除湿の最大のメリットは、室温を下げずに除湿できる快適性にあります。
- 室温を下げずに湿度だけを取り除ける
- 冷房が苦手な方や冷え性の方でも安心して使える
- 高齢者や小さなお子様がいる家庭でも冷えすぎの心配がない
- 部屋干しの洗濯物が効率よく乾く
- カビやダニの予防に効果的
- 就寝時の快適性が向上する
- 高気密・高断熱住宅の湿度管理に最適
梅雨時期や雨の日など、湿度は高いけれど気温は低く肌寒い日には最適な機能です。
- 電気代が高い(冷房の約1.3倍、弱冷房除湿の約4倍)
- すべてのエアコンに搭載されている機能ではない
- エアコン本体の価格が高くなる(上位モデルに搭載)
- 真夏の猛暑日には不向き
- 定期的なメンテナンスがより重要
最も大きなデメリットは、電気代が高くなることです。
1ヶ月使用すると約3,024円にもなるため、電気代が気になる方には負担が大きいでしょう。
また、再熱除湿機能は主に高価格帯のエアコンに搭載されており、購入時に機能の有無を確認する必要があります。
再熱除湿は室温を維持する機能なので、積極的に室温を下げたい真夏日には冷房を使った方が快適で経済的です。
再熱除湿を使うべき状況と判断基準
再熱除湿のメリット・デメリットを理解したうえで、どんな状況で使うべきかを見ていきましょう。
冷房・弱冷房除湿との使い分けを明確にすることが、快適性と経済性の両立につながります。
再熱除湿を選ぶべき状況
再熱除湿が最も威力を発揮するのは、湿度は高いけれど気温は低めの日です。
- 湿度は高いが気温は低い日(20〜23℃前後)
- 梅雨の初めや終わり、春や秋の雨の日
- 部屋干しをする時
- 冷房が苦手な方や冷え性の方が過ごす部屋
- 高齢者や小さなお子様がいる家庭
- 就寝時(冷房による冷えすぎを防ぐ)
- 高気密・高断熱住宅(湿気がこもりやすい環境)
外気温が20〜23℃前後で肌寒いものの、湿度が70〜80%と高く、ジメジメとした不快感がある状況では、弱冷房除湿を使うとさらに室温が下がって寒く感じてしまいます。
再熱除湿なら室温を維持しながら湿度だけを下げられるため、快適に過ごせます。
弱冷房除湿を選ぶべき状況
弱冷房除湿は、電気代を抑えながら除湿したい場合に最適です。
- 電気代を抑えながら除湿したい場合
- 気温が25〜28℃前後でやや蒸し暑い日
- 日中の外出前に部屋の湿気を取りたい時
- 真夏でも朝晩の比較的涼しい時間帯
- 梅雨明け後の蒸し暑いが極端に暑くない日
- 長時間使用する場合(在宅勤務など)
梅雨時期でも気温が25〜28℃前後まで上がり、やや蒸し暑さを感じる日には弱冷房除湿がぴったりです。
この方式は湿度を下げながら室温も適度に下げてくれるため、蒸し暑さを軽減できます。
長時間使用する場合は、電気代の差が大きくなるため、弱冷房除湿を優先的に検討しましょう。
冷房を選ぶべき状況
冷房は、室温を素早く下げたい場合に選ぶべき運転モードです。
- 真夏の猛暑日(外気温30℃以上)
- 帰宅直後など部屋が蒸し暑くなっている時
- 気温も湿度も高い真夏日
- 日中の最も暑い時間帯(12時〜16時頃)
- 運動後や入浴後など体温が上がっている時
- 室温を素早く下げたい場合
真夏の猛暑日で外気温が30℃を超える場合や、日当たりが良すぎて室温が高くなっている場合には、迷わず冷房を選択しましょう。
このような状況で除湿機能だけを使うと、室温が十分に下がらず、熱中症のリスクも高まります。
冷房運転中も空気が冷やされる過程で水分が除去されるため、湿度も自然と低下します。
カーテンやブラインドを閉めて外気温の影響を最小限に抑えることで、冷房の効率を高め、電気代も節約できます。
再熱除湿の電気代を節約する実践的な方法
再熱除湿は快適ですが、電気代が気になる方も多いでしょう。
ここでは、再熱除湿を使いながらも電気代を抑えるための具体的な方法をご紹介します。
状況に応じた運転モードの切り替え
最も効果的な節約方法は、状況に応じて運転モードを適切に切り替えることです。
- 朝晩の気温が低い時間帯は再熱除湿
- 日中の気温が上がる時間帯は弱冷房除湿や冷房
- 湿度が下がったら送風モードに切り替える
- 室温計と湿度計で数値を確認しながら運転
- エアコンの自動モードを積極的に活用
本当に再熱除湿が必要な場合にのみ使用し、それ以外の状況では弱冷房除湿や冷房を選択することで、快適性を保ちながら電気代を抑えられます。
風量設定は「自動」にする
再熱除湿を使う際は、風量設定を「自動」にすることが節電の基本です。
- エアコンが室内の湿度に応じて最適な風量に自動調整
- 除湿が必要な初期段階では強めの風量で効率的に除湿
- 目標湿度に達した後は自動的に風量を抑えて省エネ
- 手動で頻繁に変更すると無駄な電力を消費
省エネを意識して最初から「弱」に設定すると、除湿に時間がかかり、結果的に長時間運転することになって電気代が増えてしまいます。
エアコンの自動制御機能を信頼して、基本的には「自動」設定で運転することをおすすめします。
フィルターと室外機の定期清掃
エアコンのフィルター清掃は、節電効果が非常に高いメンテナンス方法です。
- 2週間に1回、掃除機でほこりを吸い取る
- 5月頃と11月頃にフィルターを水洗い
- 定期清掃で消費電力を5〜10%削減
- 室外機の前面に25cm以上、側面に10cm以上の空間を確保
- 室外機に直射日光が当たる場合は日よけを設置
フィルターにほこりが溜まると、空気の吸い込みが悪くなり、エアコンの運転効率が著しく低下します。
室外機周辺の環境も電気代に大きく影響するため、十分な空間を確保し、直射日光を避けることで熱交換の効率を高められます。
サーキュレーターの併用
再熱除湿の効率を高めるには、サーキュレーターや扇風機の併用が効果的です。
- サーキュレーターをエアコンの下に設置
- エアコンに背を向けるように風を送る
- 部屋の空気が均一に混ざり、エアコンの効率がアップ
- サーキュレーター自体の電気代は1時間あたり約1円
エアコンから排出される冷気は下に溜まりやすく、天井付近の暖かい空気との間に温度差が生まれます。
サーキュレーターで空気を循環させることで、エアコンの効率が上がり、消費電力を抑えられます。
使用時間帯と運転時間の工夫
再熱除湿の使用時間帯を工夫することも、電気代節約につながります。
- 時間帯別料金プランの場合、料金が安い時間帯に使用
- 30分以内の外出ならつけっぱなしの方が節電(日中9時〜18時)
- 夜間(18時〜23時)はこまめに消す方が節電
- 湿度が下がったら運転を停止するか弱冷房除湿に切り替え
エアコンは起動時に最も電力を消費するため、こまめにオンオフを繰り返すと、かえって電気代が高くなります。
外出時間と時間帯に応じて、つけっぱなしにするか消すかを判断しましょう。
再熱除湿に関するよくある質問
再熱除湿について、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
Q
再熱除湿と弱冷房除湿、どちらを選べばいい?
A
気温と湿度の状態によって使い分けるのが正解です。
湿度は高いけれど気温が低く肌寒い日(20〜23℃前後)には、再熱除湿を選びましょう。
室温を下げずに湿度だけを取り除けるため、快適に過ごせます。
一方、気温も湿度も高く蒸し暑い日(25℃以上)には、弱冷房除湿が適しています。
湿度を下げながら室温も適度に下げてくれるため、蒸し暑さを軽減できます。
電気代を重視する場合は、弱冷房除湿を優先的に選ぶことをおすすめします。
Q
再熱除湿は真夏でも使えますか?
A
使えますが、真夏の猛暑日には冷房の方が適しています。
再熱除湿は室温を維持する機能なので、積極的に室温を下げたい真夏日には効果が限定的です。
ただし、冷房が苦手な方や冷え性の方、高齢者や小さなお子様がいるご家庭では、真夏でも再熱除湿を活用することで冷えすぎを防げます。
また、真夏でも朝晩の比較的涼しい時間帯であれば、再熱除湿でも十分快適に過ごせる場合があります。
Q
除湿運転をしても湿度が下がらないのはなぜ?
A
いくつかの原因が考えられます。
一つは「湿度戻り」という現象です。
室温が設定温度に達するとエアコンが送風モードに切り替わり、室内機内部に残った水分が風とともに排出されることがあります。
湿度戻りが発生する場合は、設定温度をやや上げるか、連続運転モードを活用すると効果的です。
また、フィルターや熱交換器の汚れが原因で除湿能力が低下している可能性もあります。
定期的なフィルター清掃や、プロによるエアコンクリーニングを検討しましょう。
さらに、窓やドアが開いていると、外から湿気が入ってきて除湿効果が薄れます。
除湿運転中は窓やドアを閉めて、外気の影響を最小限に抑えましょう。
エアコンの能力が部屋の広さに対して不足している場合も、十分な除湿効果が得られません。
部屋の広さに合った能力のエアコンを選ぶことが重要です。
Q
再熱除湿と除湿機、どちらが電気代が安い?
A
除湿機の方が電気代は安くなる傾向があります。
コンプレッサー式除湿機の1時間あたりの電気代は約3.72〜12.4円程度で、再熱除湿の約12.6円と比べると安い場合が多くあります。
ただし、除湿機は湿度を下げることに特化しており、室温のコントロールはできません。
エアコンの再熱除湿は、温度と湿度の両方を快適に保てるという点で優れています。
部屋全体を快適にしたい場合はエアコンの再熱除湿、局所的に除湿したい場合や電気代を最優先で抑えたい場合は除湿機が適しています。
状況に応じて使い分けるか、併用することも効果的です。
Q
再熱除湿の電気代を抑える最も効果的な方法は?
A
状況に応じて運転モードを適切に切り替えることが最も効果的です。
本当に再熱除湿が必要な場合(気温が低く湿度が高い日)にのみ使用し、それ以外の状況では弱冷房除湿や冷房を選択しましょう。
また、風量を「自動」に設定することも重要です。
エアコンが自動的に最適な風量を選んでくれるため、無駄な電力消費を防げます。
定期的なフィルター清掃も効果が高く、消費電力を5〜10%程度削減できます。
サーキュレーターの併用で空気を循環させることも、エアコンの効率を高めて電気代を抑えられます。
これらの方法を組み合わせることで、快適性を保ちながら電気代を大幅に削減できるでしょう。
Q
再熱除湿機能がないエアコンで代替する方法は?
A
再熱除湿機能がない場合でも、工夫次第で快適に過ごせます。
弱冷房除湿と暖房を交互に使うという方法がありますが、手間がかかり効率的ではありません。
より現実的なのは、弱冷房除湿の設定温度を高めにすることです。
28℃程度に設定することで、室温の低下を抑えながらある程度の除湿効果を得られます。
除湿機を併用するのも効果的な方法です。
エアコンの冷房や弱冷房除湿と除湿機を組み合わせることで、温度と湿度を快適な範囲に保てます。
また、少し涼しく感じる場合は、薄手の長袖やカーディガンを羽織るなど、服装で調整しましょう。
まとめ:再熱除湿の特徴を理解して快適と節約を両立しよう
再熱除湿は室温を下げずに湿度だけを取り除ける便利な機能ですが、電気代が高くなるという特徴があります。
再熱除湿の1時間あたりの電気代は約12.6円で、冷房の約1.3倍、弱冷房除湿の約4倍にもなります。
1ヶ月間使用すると約3,024円となり、弱冷房除湿と比べて約2,280円も電気代に差が出る計算です。
再熱除湿が電気代が高い理由は、「冷やす」と「暖める」を同時に行うという仕組みにあります。
再熱除湿のメリットは、室温を維持しながら除湿できる快適性、冷房が苦手な方でも使いやすいこと、部屋干しに効果的なことなどです。
デメリットは、電気代が高いこと、すべてのエアコンに搭載されていないこと、エアコン本体価格が高くなることなどです。
- 再熱除湿:湿度は高いが気温は低い日(20〜23℃前後)、部屋干し、就寝時
- 弱冷房除湿:電気代を抑えたい場合、やや蒸し暑い日(25〜28℃前後)
- 冷房:真夏の猛暑日(30℃以上)、室温を素早く下げたい場合
電気代を節約するには、状況に応じた運転モードの切り替え、風量を「自動」に設定、定期的なフィルター清掃、サーキュレーターの併用、使用時間帯の工夫などが効果的です。
自宅のエアコンに再熱除湿機能があるかは、リモコンの表記や取扱説明書で確認できます。
購入を検討している方は、自分の使用環境や家族構成、予算を考慮して、最適な機種を選ぶことが大切です。
この記事でご紹介した知識を活用して、再熱除湿を賢く使いこなし、快適で経済的な生活を実現してください。